五兪穴・五行穴とは、複数ある要穴グループの一つです。
要穴とは、全身に数多く存在するツボの中でも、「とくに臨床上において重要な働きを持つ経穴」を総称して呼んでいます。
【主な要穴】
・五要穴
・五兪穴(五行穴)
・四総穴
・八会穴
・八脈交会穴(八総穴、八宗穴)
・交会穴
・下合穴
今回は国試でも最重要な「五兪穴(五行穴)」です。
数が多くて「表を見るだけで嫌になる…」という方も多いかもしれませんが、実は「3つの法則」さえ理解してしまえば、丸暗記しなくても答えを導き出せるようになります。
国試で確実に点を取るためのポイントと、実際の過去問での出題パターンを分かりやすく解説します!
1. 五兪穴とは?「気」の流れを川に例えた5つのツボ
五兪穴とは、手足の「肘・膝の関節より先(末梢)」にある十二経脈上のツボのことです。 東洋医学では、経脈を流れる「気(脈気)」を水の流れに例え、それが湧き出てから徐々に大きくなり、最後は海へ入っていく様子を「井・滎・兪・経・合」の5つのステップで表現しています。
- 井穴:脈気が出るところ(手足の指先)
- 滎穴:脈気が溜るところ(指の付け根あたり)
- 兪穴:脈気が注ぐところ(手首・足首の近く)
- 経穴:脈気が行くところ(前腕・下腿の途中)
- 合穴:脈気が入るところ(肘・膝の関節付近)
2. 五兪穴の「主治(効果)」キーワード
国試において、五兪穴で最も問われるのが『難経』に基づく「主治(どんな症状を治すか)」です。 ここには絶対的なキーワードがあり、問題文にこのキーワードが出たら「あ、〇〇穴を選べばいいんだな」と反射的に分かるようにしておく必要があります。
- 井穴
「心下満」(みぞおちの膨満感) - 滎穴
「身熱」(身体の熱) - 兪穴
「体重節痛」(体が重だるく、関節が痛む) - 経穴
「喘咳寒熱」(咳・喘息・悪寒・発熱) - 合穴
「逆気而泄」(のぼせ、下痢・失禁など漏れ出るもの)
3. 陰経と陽経でスタートが変わる!「五行穴」の法則
五兪穴には、それぞれ「木・火・土・金・水」の五行の属性が割り当てられており、これを「五行穴」とも呼びます。
ここで絶対に覚えておきたい法則が、陰経と陽経でスタートの五行が違うということです。
- 陰経(臓)の法則
「木」からスタートし、木・火・土・金・水と進む。
【井木穴 ⇒ 滎火穴 ⇒ 兪土穴 ⇒ 経金穴 ⇒ 合水穴】
- 陽経(腑)の法則
「金」からスタートし、金・水・木・火・土と進む。
【井金穴 ⇒ 滎水穴 ⇒ 兪木穴 ⇒ 経火穴 ⇒ 合土穴】
💡 ワンポイント復習!
陰経の「兪(土)穴」は、各経脈の「原穴」を兼ねているという絶対ルールがありましたね
💡 国試対策ポイント!
【主治キーワードと「部位」のミックス問題に注意!】
最近の国家試験では、「咳嗽(咳)には何穴を使う?」という単純な問題は減っています。 代わりに、「咳嗽と発熱がある患者に用いるツボはどれか?」と聞かれ、選択肢の中から「経穴(喘咳寒熱を主治するツボ)」を自力で見つけ出させる問題や、さらに難易度を上げて「合穴の『解剖学的な部位』を選ばせる問題」が頻出しています。
「症状(キーワード) ⇒ 五兪穴の種類 ⇒ 該当するツボの名前 ⇒ その部位」という4段階の思考プロセスを鍛えておきましょう!

チャレンジ問題も用意しました!
毎日の学習や試験直前の見直しにぜひ活用してください!


